GLOSSARY
用語集
新規事業・イノベーションの現場で使われる重要概念を体系的に解説します。
Build-Measure-Learn(BMLループ)
びるど・めじゃー・らーん
リーンスタートアップの核心サイクル。「構築→計測→学習」を繰り返して仮説を検証する。よくある誤解は「まず作ること」を出発点とすることだが、本来は「何を学ぶか」の定義が先だ。
MVP(最小実用製品)
えむぶいぴー
Minimum Viable Productの略。Eric Riesによって普及した概念で、「検証したい仮説を最も効率的に検証できる最小限の実験物」を指す。完成度の低い製品ではなく、仮説検証のための設計思想。
イノベーション・アカウンティング
いのべーしょんあかうんてぃんぐ
不確実性の高い新規事業の進捗を、財務指標(売上・PL・ROI)ではなく「検証された学習量」で測定・管理する考え方。Eric Riesが2011年の著書『The Lean Startup』で提唱した概念で、仮説検証の進捗を定量化することを目的とする。
イノベーション・アカウンティング
いのべーしょん・あかうんてぃんぐ
不確実性の高い新規事業の進捗を、売上やPLではなく「検証された学習量」で測定する管理会計手法。Eric Riesが『The Lean Startup』(2011年)で提唱した概念。
イノベーション・シアター
いのべーしょん・しあたー
イノベーションの「見た目」だけを整え、実質的な成果を生まない企業活動。スティーブ・ブランクが命名した概念。
ステージゲート・プロセス(実装ガイド)
すてーじげーと・ぷろせす・じっそうがいど
Robert G. Cooperが提唱した新規事業・製品開発のフェーズ管理手法を、大企業の現場で実装する際の設計判断と落とし穴を解説する実践的ガイド。「承認の関所」に変質させないための運用設計が核心だ。
ステージゲート法
すてーじげーとほう
新規事業やプロダクト開発を複数の段階(ステージ)に分割し、各段階の移行時に審査(ゲート)を設けるプロジェクト管理手法。Robert G. Cooperが1990年に提唱した。大企業では「管理手法」として導入されるが、本来は「学習の加速装置」として設計されたフレームワークである。
デザインスプリント
でざいんすぷりんと
Googleが体系化した5日間のプロセスで、問題の定義からプロトタイプの作成・ユーザーテストまでを1週間で完結させる。Jake Knappらが『SPRINT』(2016年)で体系化した。
バリュー・プロポジション・キャンバス
ばりゅー・ぷろぽじしょん・きゃんばす
Osterwalderが開発した、ビジネスモデルキャンバスの「顧客セグメント」と「価値提案」を深掘りするフレームワーク。顧客のJobs/Pains/GainsとValue MapのPain Relievers/Gain Creatorsを対応させ、価値提案のフィットを設計する。
バリュー・プロポジション・キャンバス(実践編)
ばりゅー・ぷろぽじしょん・きゃんばす・じっせんへん
Alex Osterwalderが設計した価値提案設計ツールを、新規事業の0→1フェーズで実際に機能させるための実践的な使い方と、「フィット」を判定するための定量的アプローチを解説する。
ビジネスモデルキャンバス(BMC)
びじねすもでるきゃんばす
Alexander OsterwalderとYves Pigneurが2010年に体系化した、事業の構造を9つのブロックで可視化するフレームワーク。顧客・価値提案・収益構造を1枚のシートで俯瞰する。
ピボット
ぴぼっと
スタートアップや新規事業において、検証の結果に基づいて事業の方向性を大きく転換すること。Eric Riesが『リーン・スタートアップ』で体系化した概念。
プロダクトマーケットフィット(PMF)
ぷろだくとまーけっとふぃっと
プロダクトが特定の市場セグメントの切実な課題を解決し、顧客が自発的に使い続け・広める状態。Marc Andreessenが2007年に定義した概念で、スタートアップが「サバイバルフェーズ」から「成長フェーズ」に移行できるかを分ける最重要指標。
ベンチャービルダー
べんちゃーびるだー
複数のスタートアップを並行して組成・構築・支援する組織モデル。「スタートアップスタジオ」とも呼ばれる。単なる投資や短期的なメンタリングではなく、事業の設計・チーム組成・PMF検証まで深く関与する「事業を量産する工場」として機能する。
リーンスタートアップ
りーんすたーとあっぷ
Eric Riesが2011年に体系化した新規事業開発の方法論。「構築→計測→学習」のループを高速で回すことで、リソースを最小化しながら不確実性を検証する。
組織のアンビデクストリティ
そしきのあんびでくすとりてぃ
既存事業の「深化(Exploitation)」と新規事業の「探索(Exploration)」を組織が同時に追求する能力。Charles A. O'Reilly IIIとMichael L. Tushmanが体系化した組織能力概念で、「両利きの経営」の理論的基盤。
両利きの経営
りょうききのけいえい
既存事業の深化(Exploitation)と新規事業の探索(Exploration)を同時に追求する経営戦略。Charles A. O'Reilly IIIとMichael L. Tushmanが体系化した概念で、原語は "Organizational Ambidexterity"。